中国市場注目ニュース 中国美容医療業界のダークホース?美容皮膚科が若者に人気!

中国美容医療業界のダークホース?美容皮膚科が若者に人気!

2019年2月27日 China pass

https://chinapass.jp/2019/news/fashion/china-cosmetic-dermatologist/

ここ2年間で、中国の都市に美容皮膚科が続々とオープンしている。健康保険適用外で自由診療を行う医療クリニックである美容皮膚科は、従来の美容医療の主流である美容整形とは異なり、手術を行なわずにスキンケアや注射等の治療に特化する方針で、多くの若者から支持を得ている。一方、統計によれば美容皮膚科市場のプレーヤーはまだ非常に少ない。美容皮膚科のブランドは10ブランドにも満たず、そのうちのほとんどが最近生まれたブランドだ。主に二線・三線都市をターゲットにしている。高頻度で消費される美容皮膚科は、美容医療業界の主流となり得るのだろうか。美容医療業界のダークホース、美容皮膚科に期待が高まっている。

《2018年美容医療業界白書》によれば、20~30歳の消費者が美容医療業界の消費の63%を占めるという。しかし、90後・00後(1990年代生まれ・2000年代生まれ)の消費者は、美容外科に行くことがほとんどない。手術を伴う二重埋没と隆鼻術(埋线隆鼻)は、現在中国で最も人気のない美容医療項目だ。一方で、肌の改善・肌管理に対する中国消費者の需要は、世界需要の2倍の速度で増加しているという。

「中国美容医療O2O市場分析」によれば、中国の美容医療市場は2017年に1925億元(約3.17兆円)に達し、2013~2017年にかけての年平均市場成長率は22%を記録した。2018年から2022年にかけては、年平均20.1%のペースで成長し、2022年には市場規模は4810億元(約7.93兆円)に達すると見込まれる。

以上抜粋

この記事のポイント

中国人の富裕層が医療ツーリズムの一環で訪日時に健康診断を受診していくケースはここ数年で増加傾向にあり、2年ほど前までは比較的予約の取りやすかった病院でも、昨今は中国人の予約を取ろうとすると予約が一杯で断わられるケースが増加して来た。

健康診断に加えて増加してきていたのは予防医療・美容医療に関するニーズだ。予防であれば高濃度ビタミンCの点滴や血液クレンジングなど、日本でも富裕層や美容意識の高い層が利用している、主に自由診療のクリニックで提供しているサービスへのニーズも高まってきている。

一方、美容整形については医療過誤の問題や事前のコミュニケーションの負担が非常に大きいことから、本格的な美容整形手術について、ニーズはあったとは思うが、患者側も日本医療機関側も本格的な取り組みは一部にとどまっていたのではなかろうか。

今後、中国本土の市場にこうした手軽な美容皮膚整形が普及して行くことで、インバウンドでも同じような施術が増加する可能性もある。日本の医療に対する信頼性は依然として高いので、提供価格やプロモーション方法にもよるが、中国国内で受診するよりも安心できるという層が増加する可能性が考えられる。