中国進出の基礎知識 中国進出の四つの方法② 越境EC(4)

中国向け越境ECプラットフォーマーの特徴(2)

今回も、前回(リンク)に引き続き、中国向け越境EC主要プレイヤーの概要について見て行きたい。

4位:唯品会(VIP

 

https://www.vip.com/

唯品会(中国)有限公司(以下、vip.com)は、 2008 年に中国・広東省広州市で設立され、フラッシュセールスという特徴のあるビジネスモデルで急速に成長してきた。各業界の人気ブランドメーカー6000箇所と提携し、ファッション、化粧品、ベビー関連用品、インテリア等の商品について、100%本物であることを保証し販売している。

また、オールジャンルの商品を販売している天猫や京東と比べてジャンルを絞りこみ女性向けフラッシュセールスECサイトとして正規商品をお手頃価格で提供するというもう一つの特徴を持っている。

フラッシュセールスとは、期間限定で割引価格等の特典付きの商品を販売する手法のことで、店舗側が販売したい商品や数、期間などを決めることができ、販売効率をよくすることができるというメリットがある。

また、持続的・継続的にフラッシュセールスを続けてきたことからサイトのファンとなるユーザーが多く、高いリピート率を誇っているとされる。

5位:小紅書(RED)

https://www.xiaohongshu.com/

 

小紅書は、中国の若い女性を中心に普及してきており、ソーシャルネットワーク型ECアプリサービスと呼ばれており、近年注目されてきている。サービスのイメージとしては、「インスタグラム」と「アマゾン」が一緒になったようなものになっている。商品の画像や感想を写真付きでアップし、そこに意見をつけたり、他のユーザーにシェアしたりすることができる。ここまででは通常のSNSサービスのようだが、他と異なるのは、このアプリ内で商品を購入できる点にある。もともと、このサービス自体、ユーザー間で商情報を交換するSNSアプリだったが、その後、紹介された商品を購入したいという声が多く寄せられたため、EC機能が追加されるようになった。

オンラインショッピングとコミュニティーは切っても切り離せない関係にあり、コミュニティー内で勧められたり、話題に上がったものは、ユーザーの購買意欲を刺激することになるり、オンラインショップの中にそこで触れられた商品があれば、すぐに購入したくなってしまう。どんなブランドをオンラインショップに入れるかに関しては、コミュニティー内での人気度によって決定されているという。

以上中国越境ECにおける主要プレイヤーの概要について見てきた。これらのプラットフォームでの販売するに当たっては、既に日本国内にも代理店が存在しているので、その力を借りれば出店することは可能になってきている。

しかしながら、実際にはこれらのプラットフォーム上で販売できているのは、既に人気のあるメーカーの商品が中心になっていることや、知名度が低いメーカーや商品の場合このプラットフォーム内でさらに広告宣伝が必要になることに留意しておく必要があるだろう。