目次
1. 日本国内のEC市場規模の推移(2020年まで)
2. 物販系ECの市場規模・推移
3.サービス系ECの市場規模・推移
1. 日本国内のEC市場規模の推移(2020年まで)
- 日本国内の2020年のEC市場規模は約19.3兆と全体的には2019年からは微減
- コロナにより販系ECは大きく増加したが、サービス系ECが縮減したことが原因
出典:電子商取引に関する市場調査2021年(経済産業省)
2. 物販系EC市場の規模・推移
①物販系EC市場規模の推移
- 2019年からコロナによる巣篭もり需要もあり、一気に2.2兆円程度市場規模が急拡大。
- EC化率も8.08%まで増加。
出典:電子商取引に関する市場調査2021年(経済産業省)
2.2兆円の市場拡大はEC系企業にとってはビッグチャンス。どの分野で成長が大きかったのだろうか?
②カテゴリ別成長分野
- 1位:生活家電・AV機器、PC・周辺機器等(5,250億円)
- 2位:生活雑貨、家具、インテリア(3,904億円)
- 3位:食品・飲料・酒類(3,853億円)
- 4位:書籍、映像・音楽ソフト(3,223億円)
- 5位:衣類、服飾雑貨等(3,103億円)
- 6位:化粧品、医薬品(1,176億円)
上記6カテゴリで2.2兆円の94%
出典:電子商取引に関する市場調査2021年(経済産業省)
食品については増加額は大きいが、EC化率は3.3%と低い。コロナ禍におい外出を避けた時期においても0.5%程度しかEC化率は増加していない。
化粧品、医薬品も0.72%程度しかEC化は進んでいない。
両分野ともにEC化に向けての課題は多いものの、成長余地も多い分野と言えるだろう。
③ECショップの販売状況(2020年)
「ネット販売白書」の調査によると、
ネット販売実施企業上位300社の合計売上高は6兆1443億円となり、前年調査の4兆8042億円と比べて27.9%増加
上位300社にて、全市場の約半分を占めている。
12兆円の残り半分についての情報は明確には存在していないが、楽天市場の出店店舗数だけで約5万店舗あるとされており、裾野は広いものと推計される。
ネット販売実施企業上位の売上状況を見ても、家電系のヨドバシカメラやビッグカメラ等の成長率が高いのが目に付くほか、ZOZOやユニクロなどのファッション系の成長も目立つ。
ファンション系は一気に6ポイント程度EC化率が上昇しており、EC化のスピードが他の業界よりも早く進んでいることも影響している。
出典:月刊ネット販売
3. サービス系市場の深掘り
①サービス系市場規模の内訳
サービス分野ECは2019年との比較で2020年は2.6兆円(前年比36%)も市場規模が減少。
出典:電子商取引に関する市場調査2021年(経済産業省)
②減少幅の大きかったカテゴリ
- 減少
- 1位:旅行サービス(2.3兆円)
- 2位:チケット販売(3661億円)
- 3位:食品・飲料・酒類(1315億円)
- 増加
- 1位:フードデリバリー、その他(1817億円)
コロナの影響で旅行、チケット販売などが大幅に減少。
一方フードデリバリーなどの新しいサービスが増加。